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2017_08
07
(Mon)23:39

「グッドフライト、グッドナイト」

仕事が終わった頃が台風の雨風の強まったあたりで、
傘が飛ばされそうになるからたたんで片手に持って走って、
車についた頃には全身ずぶ濡れ。

雨戸を閉めていても外の風の音、雨の当たる音はよく聞こえてくる、
そんな天気だというのに、外出して、どこかでコーヒーでも飲んできたいな、
と思ってしまうのはどうしてでしょう?

1月から10年ぶりに常勤へ復帰し、ようやくなんとか動けるようになってきた、
そんな少し余裕ができた頃に、ちょいと疲れていることに気づくものなのですね。

夏の暑さは嫌いだけれど、夏の空、夏の雲を見るのは大好き。
でも、今年はお昼間に空を見上げる機会が少なくて残念です。

   IMG_0079 (1)

ああ、あの飛行機に乗って、どこかへ出かけたいなあ。


アウェイ遠征にはほぼ必ず飛行機を使用しなければならないのがコンサ、
反対にアウェイサポは、ホーム参戦のために飛行機のお世話になります。
まあ、国内だから、せいぜい1−2時間のフライトということになりますし、
本でも読んでいたらあっという間に着陸態勢に入っています。
何度も利用して、慣れてしまった空の旅、
それが改めて新鮮な気持ちで、より深い想いに浸ることができそうな、
そんな本を見つけました。

  

原題は 「SKYFARING」、空の旅、といった意味でしょうか。
著者はボーイングで世界の空を飛んでいるパイロット、
飛行中のあっと驚くエピソードや、ドキドキハラハラの冒険談が詰まっている、といった本ではありません。
パイロットが見る水や夜の街の光、コックピット内や飛行場でのたくさんのスタッフたちの仕事のこと、
空を飛ぶ時のいろいろな約束事、到着地の街での過ごし方、
感動を煽るようではなく、淡々と、物静かに語られる文章を読んでいると、
いつのまにか胸の奥底からゆっくりと、じんわりと、心が震えてくるようです。

最初の章「Lift」は飛行機の仮眠室で寝袋に包まっている場面から始まります。
・・・壁の向こう側から、何かが流れるような規則正しい音が聞こえてくる。無数の粒子が身体の周りを通過していくよう……川面に突き出した石を迂回する水のような・・・
 私はひとりだ。数年前のクリスマスの朝に何千マイルも離れた場所でプレゼントされた青いパジャマを着て、青い寝袋にくるまっている。・・・


「Place」ではジェット・ラグ(時差ボケ)ならぬ、プレイス・ラグ(場所の混乱)という言葉が出てきます。
短時間で全く異なる環境に移動した時に感じる錯覚、
”札幌にいたのは2時間前のことなのに、もう1週間も経った気がする”という感覚、
世界中あちらこちらでプレイス・ラグの中にいて、パイロット達が想っていることとは。

「Wayfinding」では”空の国”のお話が出てきます。
地上の国境とは異なる区分で分けられ、管轄を受ける空では、
例えば日本を含む空域は「福岡」、その中で札幌、東京様々な管制官との交信がやりとりされている、
アドリア海沿岸には、すでに地上にはないユーゴスラビアのベオグラードがある、など。

「Machine」「Air」「Night」「Water」など、それぞれの章で著者は私たちに、
これまで知らなかった、考えてもみなかった、空を飛ぶことにまつわるいろいろな「景色」を見せてくれます。

ただぼんやりと、あるいは本を読みながら、ゲームをしながら、寝ながら過ごしていたいつもの飛行機の旅が、
この本を読んでからだと、何か違う乗り物にに乗って違う空間を移動している気がするかもしれません。
小さな飛行機の窓から見えるものは小さな景色かもしれないけれど、
空を飛ぶ私たちの周りには、見えるものも、見えないものも含め、大きく広い景色が広がっている、
それを感じることで、いつもの旅が”グッドフライト”に変わるかもしれません。


C.O.M.M.E.N.T

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