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2016_10
06
(Thu)22:56

食いしん坊は永遠に

亡くなった父方の祖母は、いわゆる食いしん坊。
美味しいものがある、となると、「あー、ちょうだいちょうだい、私にもちょうだい!」
普段のご飯の時も、自分の好きなメニューだと皆のお皿を見比べて、
「そっちの方が大きいから変えて!」「私に一番大きいのちょうだい!」といった調子。
みんなより私の方が先にあの世に行くのだから、その分今のうちに堪能しなきゃ、といった理屈。
でも、食べる時には必ずと言っていいほど、
「あー、美味しい! こんな美味しいもの食べたことない!」「こんな美味しいもの生まれて初めて食べた!」
この間も食べたじゃない、と笑っても、「そうだったかい? でも今日の方がずっと美味しい!」とパクパク。
まったくまあ、と呆れるの半分、可笑しいの半分。

でもみんなが美味しいね、と食べている時に、
「こんなので満足していて味のわからない情けない奴らだ、どこそこのなんとかいう店の方がずっと美味しい。でもあの店も昔に比べたら味が落ちてダメになった。」
などとうんちくだか嫌味だかを得意げにとうとうと述べて、皆の食欲を減退させる人に比べたら、
まわりは美味しく楽しくご飯が食べられるんだよね。

なので亡くなった後も、頂き物のお菓子などを、
「私もらってない、って怒るといけないからお供えしてきて」「はいよ」
と、祖母(達)の仏壇にいそいそと持って行く日々が続いています。

先日、実家に帰った時に、
お供えしたお菓子、そろそろ賞味期限だから食べちゃわないと、と母に言われて、
了解、と取りに行きました。
まず、母方の方から「いただきまーす」と、ひょい、
それから父方の方へ「もらうねー」と、ひょい、

と、どこに触ったわけでもないのに、
仏壇の奥から ガタッ! という音が・・・

うわーっ!、と居間に飛んで帰って、
「今ね、今ね・・・!」と母に報告、
「そりゃあきっと怒ってるんだわ」「違いない」と二人で大笑いしました。


元気で札幌に住んでいた頃は、地下鉄だバスだであちこち出かけ、
どこそこのチーズケーキが美味しいよ、なんて教えてくれた祖母でした。
もし今元気で生きていたなら、
きっとオータムフェアに毎日のように出かけては、
「あのお店の〇〇が美味しかった!」「今日は生まれて初めて〇〇食べた!」と嬉々として報告してくれたろうなあ、と思います。

いや、もしかしたら、
今も大通りをウロウロしているのかもしれないな。
今年の冬も、
クリスマス市でホットワインを飲んで、顔を真っ赤にしてるかもしれないな。





山下は、二人に見つめられてちょっとどぎまぎしたような顔をしたけれど、すぐに最高のスマイルを見せて言った。
「オレ、もう夜中にトイレにひとりで行けるんだ。こわくないんだ。」
僕と河辺は一瞬、拍子抜けしたけれど、その時、山下が叫んだ。
「だってオレたち、あの世に知り合いがいるんだ。それってすごい心強くないか!」


   湯本香樹実 「夏の庭」  より

        


C.O.M.M.E.N.T

故人の事をそんな風に感じながら暮らせるのってステキですよね。
私は、大好きだった曾祖父を勝手に自分の守護霊だと思っています。
何かの拍子に、ふ~っと気配を感じる時があって
そーいう時、なんだかとっても気持ちが落ち着きます。

2016/10/09 (Sun) 22:31 | しーちゃん #- | URL | 編集 | 返信

>しーちゃん 様

> 私は、大好きだった曾祖父を勝手に自分の守護霊だと思っています。
> 何かの拍子に、ふ~っと気配を感じる時があって
> そーいう時、なんだかとっても気持ちが落ち着きます。
しーちゃんのひいおじい様、どんな方だったのかしら、
きっと穏やかで優しい眼差しの方だったのでは、と勝手に想像しています。
ひいおじい様がしーちゃんの内に残してくれた沢山のものを、しーちゃんが大切にされているからこそ、
いつもどこででも守っていてくださるのでしょう。
コメントを読んでいたら、なんだかこちらの気持ちも落ち着いてきて、胸の奥が暖かくなりました。
この次ひいおじい様がいらっしゃったら、よろしくお伝えくださいませ^^

2016/10/11 (Tue) 23:20 | deracine #- | URL | 編集 | 返信

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